<都立中学>都立中高一貫校としての先取り学習について

 

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都立中高一貫校での先取り学習について

私立や国立など、進学校の中高一貫校の学習カリキュラムで、当然ともいえるのが「先取り学習」です。

先取り学習とは、中学校の間に高校過程まで学習して、遅い学校でも高2の終わりまでに高校過程を終了、最後の1年間を大学受験に特化した学習を行うことです。

 

小学校の授業を見ればわかるように、教育課程は一般的なものなので、頭の回転が速い生徒や勉強を頑張る生徒にとって進度が遅く、授業に物足りなさを感じる場合もあります。

学習能力が高い生徒が多い進学校にとってはなおさらでしょう。

 

では、都立中高一貫校ではどうでしょうか?

結論から言うと、

<都立中高一貫校の先取り学習について>
小石川など、中等教育学校は先取り学習を実施
併設型は武蔵・白鴎・富士が一部先取り学習を実施、両国・大泉は先取り学習をしない。
(武蔵・白鴎の場合は高校で再度学習)

では、具体的にどのような内容なのかまとめていきます。

 

都立中高一貫校の先取り学習の内容

先取り学習を正式には「中高一貫教育に関する教育課程の基準の特例の活用」といいます。

 

内容は…

①中高一貫校は、中高の教育課程に合わせて教育課程を編成するが、特色ある編成が可能となるように特例が設けられています。

実際に、都立中高一貫校では、中等教育学校の4校、併設型の2校で特例が活用されています。

 

②特例を活用し、学習内容の先取りや繰り返し、他教科との関連性を踏まえた学習順序の入替えなど、各校において工夫されたカリキュラムが組まれており、生徒の系統立った理解の促進や深化、学習意欲の喚起、物事を深く考える習慣の定着などが図られています。

また、学習内容の先取りや関連ある分野・単元の集約による学習の効率化等により生み出した時間を活用して、より深い探究的な学習や個々の生徒の多様な進路に応じた指導等が実施されています。

 

<都立中高一貫校における教育課程の基準の特例の活用例(2017年度)>

特例の種類 学校数 活用の内容
中等 併設型
1 中学校段階における各教科の授業時数を減じて、当該教科の内容を代替できる選択教科の授業時数に充当(70 単位時間以内、一教科当たり 35 単位時間まで) 1 音楽・美術の授業時数を減じ、芸術に関する知識・理解を深める学校設定科目を実施している。
2 普通科の高校段階における学校設定教科・科目について卒業に必要な修得単位数に含めることのできる単位数の上限拡大(20 単位から 30 単位へ拡大)
3 中学校段階及び高校段階における指導内容の移行 中学校段階と高校段階における指導内容について、各教科・科目の内容のうち相互に関連するものの一部を入替え
中学校段階の指導内容の一部を高校段階へ移行
高校段階の指導内容の一部を中学校段階へ移行(高校段階で再度履修しないことができる。) 4 2 【中等教育学校】
・数・英・国・理・社で特例を活用(3校)
・数・社で特例を活用(1校)
【併設型】
・数・理・社で特例を活用(2校)
併設型の2校については、高校段階で再度履修を行っている。
中学校段階の各教科内容のうち特定の学年において指導することとされているものの一部を他学年へ移行(当該特定の学年で再度履修しないことができる。) 3 2 【中等教育学校】
・数・英で特例を活用(1校)
・数・国・理で特例を活用(1校)
・数・英・国・理・社で特例を活用(1校)
【併設型】
・数・理で特例を活用(2校)

(都立中高一貫教育校検証委員会「報告書」P11.図表4を一部改版の上引用)

※教育課程の基準の特例の具体的な内容については、「中等教育学校並びに併設型中学校及び併設型高校の教育課程の基準の特例を定める件」(文部科学省告示)において規定されています。

 

教育課程の基準の特例を活用していない都立中高一貫教育校でも、中等教育学校1校及び併設型2校については、高校段階の学習内容の一部を発展的学習として中学校段階で取り扱っています

また、併設型の1校については、中学校段階では中学校で学ぶこととされている学習内容の徹底した定着に取り組んでおり、高校段階の学習内容は取り扱わないこととしています。

先取り学習と完全中高一貫校

先取り学習は、6年の中高一貫校の教育では不可欠の要素になりつつあります。それを反映するのが私立中学における、高校募集をしない「完全中高一貫校」化の進展です。

 

【ちなみに高校で募集のある上位校は…】

<男子校>開成(64)、慶応志木(62)、慶應義塾(58)、早大学院(57)
その他には城北・巣鴨・本郷

<女子校>慶応女子(62)、豊島岡(56)

<共学校>渋幕(61/61)、早大本庄(57/59)、早実(56/58)
その他には市川、栄東

<国立>筑駒(男66)、筑波(共62/60)、学芸(共61/59)、御茶ノ水(女55)

というように、
上位校では、国立と早慶付属校に加えて、開成・豊島岡に、男子校と千葉・埼玉の共学と中学受験を考えている方から見ると選択の幅が狭くなります。(これは中位校でも同様です)

特に2000年以降に高校の募集をやめた学校が多く、合格実績も良好な学校があります。

(例:武蔵、獨協、暁星、光塩、渋渋、逗子開成、東洋英和、品川女子、浦和明の星、共立、吉祥女子、都市大付属、海城、洗足、攻玉社、東邦大東邦など)

 

東京都の教育委員会が出した、都立中高一貫教育校検証委員会の「報告書」を読むと、都立中学でも今後、6年の完全中高一貫化が進む方向のようです。

都立の中でも小石川や武蔵に加えて、入学偏差値と比較すると大学の合格実績が良い南多摩など、先取り学習を進めている学校が実績をリードする流れがここ数年は続くかもしれません

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