「併設型」都立中高一貫校の高校募集停止・中等教育学校化
もう前になってしまいますが、2018年の7月に以下の記事を書きました。
https://toritsu-chugaku.com/heisetsu_demerit/
この記事は、直前に東京都教育委員会が出した「都立中高一貫教育校検証委員会報告書」が、現在の「併設型」都立中高一貫校では、(6年一貫教育のメリットが受けられないなど)課題が、現在の延長線では解決できないとの認識に驚いて書いたものです。
記事の最後に、「併設型」の「中等教育学校化」が推進されると結論付けましたが、早速その動きが「併設型」の高校入試の募集停止という形で現れてきました。
都教育委員会は都立高校の改革推進計画の骨子案を公表し、都立の中高一貫校10校のうち、高校からの入学も受け入れている「併設型」の5校について、高校の生徒募集を将来的に、停止する方針を明らかにした。停止時期は未定で、今後、都民からの意見も参考にして検討を進め、来年2月に計画を公表する。産経新聞12月4日付より
高校入試を停止した上で中学での募集数を増やす方針のようです。
まだ、高校入試の停止時期は未定とのことですが、併設型各校とも、高校での倍率は1倍前後と人気がないのに反比例して、中学での倍率は5倍から7倍と高いものがあるため、早急に動くと思われます。
「都立高校改革推進計画・新実施計画(第二次)(案)」の骨子
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/press_release/2018/release20181122_01.html
中高一貫教育校の改善・充実
・中高一貫教育校の特色を生かし、10校が連携して生徒同士が切磋琢磨する機会を創出
・併設型中高一貫教育校では、高校段階からの生徒募集を停止するとともに、中学校段階からの高い入学ニーズを踏まえ、中学校段階での生徒募集の規模の拡大を含めて検討
もちろん、都の学校ですので、上のリンク先でパブリックコメントの募集(2018年12月21日まで)を行い、検討した上での実施になります。
ただ「都立高校改革推進計画・新実施計画(第二次)」の計画年度は2019年から2021年の3年間ですので、2021年までには「併設型」も「中等教育学校」化されることになります。(資料では実施時期「未定」:「都立高校改革推進計画・新実施計画(第二次)(案)」の骨子 概要版p3)
今まで&今後予想されるスケジュール
2018年
6月:「都立中高一貫教育校検証委員会報告書」の公表
11月:「併設型」高校の募集停止を含む「都立高校改革推進計画・新実施計画(第二次)(案)」の公表
12月:「都立高校改革推進計画」に対するパブリックコメント募集
2019年
3月までに:「都立高校改革推進計画・新実施計画(第二次)」を策定・公表
※参考:(第一次)計画は2月に公表しました
2021年までに:高校募集停止の上、中学募集のみ実施
ということで、都立中学10校が完全中高一貫校になること、中学での募集人員が、白鷗、両国、富士、大泉、武蔵で増えることが、2021年までに進められていくことになりそうです。